匿名アクセスが可能な「ノートンセキュアVPN」の使用感・メリット・デメリットをレビュー。

ノートンセキュアVPN

リモートワークが爆発的に普及した2020年、自宅や出先から重要情報へアクセスする機会というのが増えたのでは無いでしょうか。

ネットワーク接続環境さえあれば仕事が成立するという便利な時代になった反面、悪意のある第三者によって情報を抜き取られてしまう危険性も高くなりました。

その為、個人のセキュリティ意識をより高くする必要性が出てきたと感じています。

私の会社では、昨年からネットのセキュリティレベルを高めるために「ノートンセキュアVPN」を導入し使い続けてきていますので、この製品を使って感じたメリットとデメリットを紹介します。

アンチウイルスソフトだけでは不十分

ウイルスに感染するケースというのは、パソコン側にプログラムが仕込まれてそのプログラムが悪さをしてパソコンのデータを抜き取られてしまうことを一般的に想像されるでしょう。

その為、ノートンやウイルスバスター、カスペルスキーといった代表的なアンチウイルスソフトをインストールしておけば大丈夫だろうと考えがちです。

ところが、通信時にデータを覗き見される可能性が高いという事実があります。(特に公衆Wi-Fi利用時)

そこで、完璧に通信保護をする「VPN」が役立ちます。

VPNはなぜ安全なのか?

ノートンセキュアVPNイメージ

VPNはVirtual Private Networkの略で、直訳すると「仮想専用線」という意味で、公衆Wi-Fiに接続したとしても仮想の専用線を経由して通信を行うものです。

この「プライベート」というのは、「個人的、私的」という一般的な意味合いでは無く、「非公開」という意味で使われているので、特定の権限を持つ人だけが通信可能な状態になり、不特定多数の通信を不可能にします。

さらに、この仮想の専用線接続時の通信を暗号化することで通信間の傍受を防ぐことが可能になります。

このVPN接続時の暗号化が最も強いと言われているのが「ノートンセキュアVPN」です。なにせ金融機関レベルの暗号化というから驚きです。

個人利用でも金融機関レベルの暗号化通信を行うのですから安心です。

IPアドレスから個人を特定される危険性

IPアドレスからエリアを特定

VPNを利用せずにWebサイトにアクセスした場合、個人のIPアドレスがそのまま反映されます。

ご存じの通り、サイト運営者はアクセス解析ツールを利用しているので、IPアドレスからどこのエリアの人がアクセスしてきているのかというのが把握出来ています。

(上図は、本ギークポストのGoogleAnalyticsのリアルタイムアクセスで、現在アクセスしている人の場所が把握出来ています)

VPNを利用すれば、IPアドレスは仮想専用線のIPアドレスへと切り替わるため匿名でWebサイトを閲覧すると言うことも可能になります。

仮にサイト運営者がIPアドレスを元にプロバイダへ個人情報の開示請求をして認められた場合、個人を特定することさえ出来てしまいます。

ノートンセキュアVPN利用時のメリット・デメリット

では、1年以上このノートンセキュアVPNを利用してきて感じたメリットとデメリットを紹介します。

ノートンセキュアVPN利用時のメリット

メリット1. 有線・無線どちらでもセキュアな通信可能

公式サイトでは「Wi-Fi接続」時の保護を強くアピールしているので、Wi-Fi環境だけでのみ有効なのかと思われがちだが、実は有線接続でもこのVPNは有効です。

メリット2. 他社のアンチウイルスソフトと併用が可能

他社アンチウイルスソフトとの共存

ノートンセキュアVPNは、「ノートン360」に付属されているツールのひとつではありますが、単体販売もされているので他社のアンチウイルスソフトを導入していても、このノートンセキュアVPNを利用する事が可能です。

メリット3. VPN接続で安心感がハンパ無い
  • モバイルバンキングや取引先情報等を管理しているクラウドサービスでの利用時に安心して使える
  • ECサイトでの買い物時に安心してクレジットカード情報を入力することが出来るようになった
  • とにかくセキュアな通信環境というのは安心感があります。

    ノートンセキュアVPN利用時のデメリット

    デメリット1. 通信速度が遅くなる

    VPN使用前後のスピードテスト結果

    VPNを利用する事で、「下り540Mbps/上り470Mbps」の速度から、「下り210Mbps/上り210Mbps」へと半分以下の速度まで落ちています。

    上記の速度計測時の環境は、通信速度の速い「NURO光」を利用しているので通信速度が落ちたとしてもストレスを感じるほどの速度低下ではありませんが、公衆Wi-Fiやもともと通信速度の遅い環境の場合は体感できるレベルで遅くなります。

    デメリット2. アクセスできないWebサイトも存在する

    ノートンセキュアVPNが影響してアクセスエラー発生

    ほとんどの場合問題無くアクセスは出来ますが、稀にアクセスエラーとなってしまう場合があります。

    常にVPNを有効化した状態で利用している場合、VPNの存在を忘れてしまうため、アクセスエラーとなった場合にノートンセキュアVPNが原因となっていることに気づきにくいという点もデメリットのひとつです。

    サインイン画面からのログインエラーが多発する

    ノートンセキュアVPNのログインエラー

    ノートンセキュアVPNは常時起動しているが、しばらく時間が経過すると自動的にログアウトされていることが多々あります。そして、サインイン画面が表示されるのでログインをすると100%に近い確率でエラーが発生します。

    この場合は、アプリを終了させて再起動することで解決しますが、頻繁にこのログインエラーが発生するのはストレスがたまります。

    ノートンセキュアVPN使用感まとめ

    VPNを利用時の通信速度低下という大きなデメリットがあるものの、セキュリティ強化という意味ではこのVPNは間違い無く効果が高いと感じられます。

    ほとんどのサービスがクラウド化されている状態の場合、無防備に重要データへアクセスするというよりは、こういったVPNサービスを利用して常にセキュアな通信環境を確保していくというのは今後必須になってくるのでは無いでしょうか。

    もし、セキュリティ対策ソフトを入れていないという場合はノートン360の無料体験版で試されてみてはどうでしょうか。

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